筑波連山縦走トレイル 2日目

はじめに

筑波山地のトレイルの記録の2日目です。
1日目は夕方から歩き始めて、序盤でテント泊をしました。

序盤や終盤の筑波山は、整備されていてルートが分かりやすかったのですが、中盤はかなり道迷いしやすかったです。登山道っぽいものがいくつもあって、その度に確認していました。もしGPS地図アプリがなかったら、迷っていたと思います。低山ほど迷いやすいと言われていますが、まさにその通りでした。
また全行程の3分の1くらいはロードでした。



筑波連山縦走トレイル 2日目

6月14日(火)

6時くらいに起床して、軽く朝食を済ませてから、テントの撤収をしました。



6:45 登山再開

初日に「御嶽山(おんたけさん)」と「雨引山(あまびきさん)」に登りました。
2日目はとりあえず、3番目の山「燕山(つばくろさん)」と4番目の山「加波山(かばさん)」を目指します。



燕山のトレイルは土の侵食がひどくて、歩きづらい箇所が多かったです。
二輪車走行禁止の看板がいくつも立っていたので、バイクが原因かと思われます。



この日は雨予報ではなかったのですが、朝方少し小雨が降ってきました。



8:10 燕山(701m)登頂

筑波山地では珍しく山頂に標識がありました。やはり標識があると、達成感も出てきます。



ラジオの電波塔が現れました。低山の山頂あるあるですね。



トレイル上にはいくつか東屋もあったので、休憩やビバークする場所には困らないです。



林道。
筑波連山縦走は、林道や舗装路のトレイルもわりと多い感じです。



加波山神社。
この加波山は山岳信仰になっていて、天狗が住むという言い伝えがあるそうです。



神社裏の石階段を登ってゆきます。



加波山神社の親宮。
ここが頂上かなとも思ったのですが、まだ先があるようで、社もまだこの先にいくつかありました。



たばこ神社。
なんとたばこの神社が結構な山の上にありました。
自分はたばこは吸わないので、ここではお祈りはしませんでした。



加波山の山頂付近、一番高い場所にあった社。
ここが山頂なのでしょうか?
標識がないので、全く分かりません。



GPS地図アプリによると、この大岩あたりが山頂を示していました。
一時的に雨も少し強まり出しました。
とりあえず、ここを山頂ということにしましょう。

8:50 加波山(709m)登頂





加波山から次の山への道中、突然山の中に民家が現れたので、ビックリしました。近くの地図標識にも「家屋」と書かれていました。
人が住んでいる気配のない廃屋ですが、昔はここで生活をしていたのでしょうか?



加波山から降りてくると、道路が見えました。そして風力発電のブレードも目立ちました。かなり前から風力発電の音が聞こえていたので、その存在には気付いていたのですが、トレイル中に突然現れるとやはり迫力ありますね。



ウインドパワーつくば風力発電所

風力発電の音は思った以上に騒がしいです。これはブレードの回転音ではないようです。発電機か変圧器か分かりませんが、何かの機械音です。冷蔵庫の音をかなり大きくしたような音でした。

いくらSDGs、自然に優しいとはいえ、四六時中こんなに大きな音を出すのなら、近隣住民からクレームの嵐が来るんじゃないかなと思いました。ここは山中なので大丈夫そうに思えますが。





風力発電所から先のトレイルは、とても分かりづらかったです…。
GPS地図アプリがなかったから、迷っていたと思います。



標高標識は全くありませんが、GPSではここが山頂のようです。他にそれらしきものはなかったです。

9:40 丸山(576m)登頂





丸山から先の道も非常に分かりづらかったです。
まるで獣道のような箇所もありました。



なんとか一本杉峠に到着しました。
ここに降りてくる直前に、滑って尻餅をついてしまいました。
水を含んだ黒土なので、滑りやすかったです。幸い怪我はなかったのですが、ズボンとザックが汚れてしまいました。



一本杉峠付近のベンチで休憩をとりました。
6月中旬ということもあり、気温も暖かいので、ガスバーナーは持って行かなかったのですが、ホットコーヒーを作って飲みたかったなあと感じました。



次は「足尾山」「きのこ山」を目指します。



11:15 足尾山(628m)登頂

こちらも標高標識はなかったのですが、山頂には足尾神社の祠がありました。山頂が平坦に整地されていたのでビックリしました。



足尾山山頂からの眺望。
この日は曇りでしたが、とても良い景色です。



山を降りてくると、今度は足尾神社の本殿がありました。



ハンググライダーの離陸場。
この地点はとても風が強く、帽子が飛ばされそうなくらいだったので、片手でキャップ帽を抑えていました。帽子のあごひもが欲しくなりました。



ハンググライダーの離陸場はとても、高低差があり、驚きました。
こんな高いところから飛び立つなんて、高所恐怖症の自分には無理そうに感じました。



次は「きのこ山」、そして「上曽峠(うわそとうげ)」です。



12:35 きのこ山(528m)登頂

きのこ山の山頂にある休憩所。
こちらも標高を表す標識はありませんでした。
道中の看板には「きのこ山」の表示はいくつもあったのに、山頂だけ表示がないのは不思議に感じました。あえて意図的に山頂の表示を置いていないのでしょうか。



上曽峠から湯袋峠(ゆぶくろとうげ)方面へ、しばらくロードを歩きます。



道が分からずロードを湯袋峠まで歩いてしまったのですが、引き返して正しい登山道に戻りました。ここも何も表示がなかったので分かりづらかったです。



筑波山の登山口付近にある公衆トイレ。
ようやく最後の山「筑波山」にやってきました。



筑波山はいくつもコースがあるのですが、筑波連山縦走の場合は、「キャンプ場コース」が一般的です。これが縦走する上で、最も無駄のないルートになりますね。



16:05 筑波高原キャンプ場

この日のキャンプ場の利用者は0人でした。
翌日に雨が予報されていたからかもしれません。



最初から、このキャンプ場で1泊する予定でスケジュールを組んでいれば、スムーズにハイクが出来たと思います。そうすれば、じっくりと筑波山を楽しむこともできたでしょう。
ただ翌日、雨予報だったこともあり、キャンプ場利用は考えていませんでした。

ちなみに、こちらのキャンプ場の受付は15時までです。



このキャンプ場は、山の麓の傾斜地にあるため、段々畑のような構造になっています。
だから一区画ずつ離れているのでプライバシーが確保されて、使いやすそうに感じました。
テントもウッドデッキの上に張れば、汚れずに済みそうです。



さあ、いよいよ筑波山山頂を目指します。
筑波山には二つの山頂があり、女体山・男体山と呼ばれています。
女体山が最高峰になります。



キャンプ場コースは基本的には登りやすいコースでした。
水気を含んだ土。少し滑りやすい気もしました。

頂上直下は傾斜がきついガレ場になります。岩の上は土よりもさらに滑りやすい感じです。



17:00 筑波山・女体山(877m)登頂

最後の山の一つに登頂しました。



女体山からの景色。
岩の端の方へ行くとさすがに怖いので、余裕を残して写真撮影。



筑波山の最高標高地点に登ったとはいえ、まだもう一つの頂が残っています。この時点でもう夕方17時を回っていたので、焦りました。お店はもう閉まっていて、ロープウェーも最終便が出た頃です。



目指すは最後の男体山です。
ヘッドランプは持参しているとはいえ、日暮れまでに下山したかったので、早歩きで登りました。
途中のガレ場でまだ先が長いと感じて、途中で大型ザックを降ろして、スマホと貴重品だけを持って、ラストスパートをかけました。



17:25 筑波山・男体山(871m)登頂

これで、一般的な筑波連山縦走上にある全ての山に登りました。
しかし、まだ安心するには早いです。無事に下山、そしてスタート地点の駐車場に戻るまでは安心できません。



男体山からの眺望。こちらも景色が良いですね。
手すりがあるので、安全に眺められます。



さあ、あとは下山です。
御幸ヶ原コースをゆきます。
こちらは筑波山神社へと続く道です。長い階段やガレ場が続きます。
岩は滑りやすくなっているので、焦っていても注意して下山しました。



湧水ポイント発見!
急いでいるのでスルーしようと思ったのですが、何かご利益がありそうなので、空のペットボトルに入れて飲むことにしました。お腹を壊すこともなかったです。



18:45 筑波山神社到着

なんとか日が暮れる前に神社に到着しました。
山中は暗くなりやすいから、不安でしたが、
夏至の頃だったので助かりました。

この頃には、わずかに小雨が降ってきました。



君が代』の歌詞に出てくる「さざれ石」がありました。こういうものだったんですね!



筑波山神社で、旅の安全への感謝とこれからの安全祈願をしました。
ナマステ!



さあ、後は帰るだけです。
まずはバス停へ向かいます。



バス停までは結構距離がありました。
2.4km徒歩30分の距離です。



途中、小屋を発見しました。
まさか流行りのタイニーハウス暮らしかとも期待したのですが、ゴミの集積場所でした。
ゴミ捨て場にしては立派すぎですね。



19:30 筑波山口(バスターミナル)到着

バス停に到着。一日中ずっと歩きっぱなしだったので、ご褒美として自販機のアイスを買いました。

事前に調べていたバスの最終便には余裕で到着。アイスを食べながら、バスの時刻表を眺めていると…。



夜の遅い便は、「真壁止り」とあります。
調べてみたら、この便は「岩瀬駅」まで行く便ではありません。駅のかなり手前で止まる便です。岩瀬駅に行くためには、18時02分の便(平日)に乗らないといけません。

バスに乗り慣れていないため、こんなトリックに気付きませんでした(汗)。



幸い、テント泊装備は持っていたし、ターミナルの近くには公衆トイレと東屋もありました。仕方ないので今夜はここでビバークするしかありません。



翌朝は、朝イチのバスの便で岩瀬駅へ向かいました。
始発なので、最初は誰も乗客がおらずすいてるなと思ったのですが、道中のバス停で次々に学生が乗り込んできて、最終的には乗車率は200%になりました。朝イチのバスがこんなに混むとは思いませんでした。
バスの朝の便をもう一便増やしても良いのになと思います。
学生たちも朝早くから窮屈な思いをして大変そうだなと感じました。



翌7:35 岩瀬休憩所(スタート地点)到着

1時間ほどバスに乗って、スタート地点の駐車場に戻ってきました。
これでもう安心です。
そしてようやく肩の荷がおりました。
筑波連山縦走トレイル、ついに完遂しました。





おわりに

6月中旬という梅雨の真っ最中に行ったのですが、小雨に降られることはあったとはいえ、2日とも天気に恵まれて助かりました。

筑波連山縦走は、標高の標識がなかったり、中盤では道が分かりづらかったり、道迷いしやすいリスクは高いなあと感じました。低山なので深刻な遭難や事故は起こりづらいとはいえ、GPS地図アプリがなかったら、きっとどこかで道に迷ってしまい大幅な時間のロスをしていたことでしょう。

この日は、これまでで最も多く歩いた日になりました。前回の美ヶ原高原ロングトレイルのピーク日よりもさらに8000歩ほど多く歩いています。テント泊装備でなかったら、さらに記録を伸ばせそうです。

ただ記録のことばかり考えると、山行を楽しめなさそうなので、まずは安全、そして楽しみながら歩いて、その上で後から記録がついてきてくれたらいいなと感じました。





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