ぐんま県境稜線トレイル 2日目【残雪敗退】

はじめに

先日、群馬県のロングトレイル(GRT Gunma Ridge Trail)に挑戦してきました。今回は南から北へ向かうルートを行きました。初日から色々と失敗があったものの、なんとか最初の山に登ることができました。


ぐんま県境稜線トレイル 2日目

2022年5月16日

4:20 起床・朝食

前日に早く寝たため、朝は早く起きました。午前3時台には起きていたものの、まだ外は暗かったし、焦る必要もなかったため、テント内で横になっていました。
4時を回ると明るくなり始め、ヘッドライト無しでもテント内の物を見ることができました。そして朝食作りを始めました。
朝食は持参したパンやナッツ、ドライフルーツなどで簡単に済ませました。寒かったためお湯を沸かしてコーヒーを飲みました。


外に出ると、テントに霜がついていました。登山靴の靴紐も少し凍りついて硬くなっていました。テントの撤収を終えると指先がかじかんで感覚がありません。5月中旬ということで、手袋は指抜きのものしか持ってきていませんでした。まだまだ山は冬、手袋は必須ですね。


5:50 行動開始(下山)

朝食、テントの撤収、バックパッキング、それらを済ませるのに、1時間半もかかってしまいました。自分はまだまだテント泊の経験が少ないですが、このくらい時間がかかってしまうものなのでしょうか?できればもう少し早く行動開始したかったです。

行動開始をしたものの、早朝ということもあり、雪がガチガチに凍りついていて、昨日よりもさらに状態は悪いです。



標識に地名は載っているものの、肝心の方角が削られていて確認できません。一応スマホのGPS地図アプリ「YAMAP」や大まかな地図はありますので、それで確認をします。


登山道を示す目印のピンクテープなども見つけられませんでした。
YAMAPによるとこちら(上画像)の方角らしいですが、完全に登山道が雪に埋まっています。登山道を探しにウロチョロしたので、自分の足跡ばかり残ってしまっています。他の登山者の足跡は全くありませんでした。

道が分かりづらく、残雪が多い上に、傾斜もきついです。アイゼンやピッケルのない状態でこれ以上進むのは無理と判断し、撤退を決断しました。
軽アイゼンとトレッキングポールは装備していましたが、それだけでは全くが歯が立ちませんでした。来た道を戻るだけで精一杯です。


綺麗な雲海です。心が和みました。
残雪は悪魔、山は地獄、登山は死亡遊戯(死ぬかもしれない遊び)。そんなことを考えながら下山しましたが、やはり素晴らしい景色を見るとネガティブな感情は吹き飛びます。


6:45 四阿山頂上(下山)


四阿山の頂上を過ぎると、再び登山者の足跡を発見できました。これでもう安心です。
それでも朝の冷え込みで雪がガチガチに凍っているので、滑りやすくなっています。

『四阿山』は「あずまやさん」と読みます。


登山道の木道もかなりの部分が雪に埋まっていて、道が分かりにくくなっています。
四阿山の標高は、2354m。このくらいだと5月中旬でもまだまだ残雪が多いです。


雲海もいつまでもそのままの状態であるわけではなく、時間が経つと崩れていきました。早朝に確認できる現象なのですね。
この日の天気は曇り、風も少しあって寒かったです。


四阿山の中腹にある東屋に辿り着きました。
大型ザックも重いので、ここで大休憩を取ります。


お腹はあまり減っていなかったのですが、食料や水が大量に残っているため、少しでもザックの容量を減らそうと、ここでラーメンとコーヒーを作りました。それでもザック自体の重さが減ったような気はしませんでした。
少しは風をさえぎる東屋ですが、やはり曇りで風もあり寒かったです。


東屋のある地点で、コースが二つに分かれています。行きは「的岩コース」を来たので、帰りは行きとは違う「花童子の宮跡コース」をたどることにしました。


「花童子の宮跡コース」は白樺の多いコースでした。そして比較的傾斜も緩やかで、道幅も広く歩きやすかったです。


途中に東屋も3つくらいありました。的岩コースは1つもなかったので、初心者にはこちらのコースの方がおすすめですね。


コースの名前の由来にもなっている「花童子の宮跡」。看板の近くにそれらしいものがなかったのですが、十数メートル離れたところに石積みがありました。


人工的に積み上げられたような石積みなのでおそらくこれが宮の跡なのだと思います。


登ってみると、平坦地になってました。


10:30 登山口(下山)


スタート地点の、四阿山の登山口駐車場に到着しました。
休憩を長くとったため、時間がかかっていますね。

登りの時は1名の登山者にしか合わなかったのですが、下山時は10名近い方に会いました。やはり、「花童子の宮跡コース」の方が人気なのかもしれません。この日は、天気は曇っていて登山日和という日ではなかったです。それでも多くの登山者がいたということは、やはりそれなりに人気のある百名山なのかもしれません。



おわりに

今回は予想外の残雪に阻まれて、撤退することになってしまいました。しかしこれで諦めずに再度スルーハイクに挑戦したいと思います。
四阿山から南は東屋もあるし、水源もあることが分かりました。ビバーク候補地もいくつか発見しましたので、次は北から南に向かうルートを歩きたいと思います。そうすれば、四阿山まで辿り着きさえすれば、あとは何とかなるという気持ちの上で安心感を得られそうな気がするからです。



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