はじめに
先日GPS地図アプリ「YAMAP(ヤマップ)」を使い始めてから、遭難リスクが飛躍的に下がりました。そこで今回は、登山コースがはっきりしていない低山にチャレンジしました。有名ではない山は、登山者も少なく、ネット上にもコース情報が少ないので、これまでは登山をするのをためらっていたのですが、「YAMAP」のおかげで登ることができるようになりました。
【吾嬬山・薬師岳】登山
2022年4月22日
吾嬬山(かづまやま)の登山口を目指して進みます。途中未舗装路になり、結構な凸凹がありました。写真は状態の良い方です。4WD自動車じゃないと通れないような道でした。
駐車場があるのか不安になりましたが、未舗装路を進むと、車が複数台停められそうな駐車場がありました。
それでは登山開始です!
11:20 登山開始
雨の翌日ではありましたが、地面は特にぬかるんでいませんでした。登山道には落ち葉や枯れ枝が沢山積もっていました。柔らかい黒土です。
この時点で、登山コースの目印となるピンクテープの間隔が少し離れているような気はしました。
「吾嬬神社 奥の院」。
奥の院と言うので大きな建物をイメージしましたが、ずいぶんと小ぢんまりした石のほこらでした。
苔むした巌が滑りやすいです。
頂上に近づくにつれ、急な角度になってきました。
稜線に出ました。ここまで来ると頂上は近いです。
12:15 吾嬬山登頂
標高1,182m。
登り始めてから1時間で頂上に着きました。思っていたよりも早かったです。
頂上にはミツバチやアゲハ蝶が飛んでいて、春を感じさせました。
頂上からの景色。少し木で覆われていますが、遠くまで見渡せます。
画面中央に見える水色部分は、八ッ場ダムでしょうか?方角的にはそちらだと思います。
思ったよりもあっさり吾嬬山に登頂したので、少し物足りなく、隣の薬師岳にも足を伸ばそうと思いました。
「薬師岳」方面を指す標識がなかったので、この「岩下」方面がそうなのだと勘違いして、岩下方面に進みました。すると数百メートル進んだところで、道が分かりづらくなったので引き返しました。
YAMAPで調べたら、道は全然違う方角でした。後で知ったのですが、こちらの分かりづらいルートは吾嬬山の登山コースの別ルートでした。
数少ない分岐点の標識。この「林道」方面が、「薬師岳」方面だったようです。薬師岳という記載が全くないので、これは分かりづらいですね。
吾嬬山から薬師岳のコースは、目印のピンクリボンの間隔が離れていることもあり、さらに道のように見える場所がいくつもあり、何度も迷ってしまいました。その度にYAMAPで確認して修正しました。YAMAPがなかったら、迷ってしまったか、途中で登山を中断していたと思います。
登山道でカモシカに遭遇! 近距離に近づくまで逃げませんでした。音を鳴らしても動じません。ある距離まで近づくと一気に猛ダッシュしていきました。この後にも2回、合計3回カモシカに遭遇。なぜか大きな音を立ててダッシュしていきます。姿を隠すというよりも、むしろ自己アピールしているように感じました。
山中で鉄塔を発見! 前回も突然山中に鉄塔が現れたので驚きました。
この鉄塔のすぐそばでカモシカに会いました。
こんな巨大な鉄塔の資材を山中まで運んだなんて…。自分はバックパックを背負うのでいっぱいいっぱいです。
尾根歩きから突然森の中に入ります。道が合っているのか心配でしたが、YAMAPがあったので、こちらが正しいルートだと分かりました。
ただでさえ狭い道に落ち葉が溜まり、土も流れていて、全然登山道ぽくありません。しかしYAMAPを信じて進みます。
おお、ついに林道に出られました。そしてここで初めて「薬師岳」の標識を発見。安堵します。
林道を渡った先が薬師岳への登山コースのようです。
一瞬、スプレーの落書き!? と思いましたが、樹木そのものから出ている樹液?でした。
目が冴えるような鮮やかなオレンジ色でしたが、自然もこんな派手な色を作り出すんですね。
突然ほこらが現れました。頂上が近い証拠です。たぶん。
13:40 薬師岳登頂
標高974m。
標高は吾嬬山よりも低いですが、こちらの登山コースの方が大変でした。道が分かりづらかったこともあります。その分登頂した時の達成感も大きかったです。
薬師岳頂上からの景色。木に遮られていて、見晴らしはよくありません。
下山中に、吾嬬山が見えました。画面中央に鉄塔が建っています。
下山するためには、あの頂上近くにある分岐点まで戻らなければなりません。
行きは何度も迷ったのに、帰りは一度も迷わずに行けました。
やはり初見は迷いやすいのだなと思いました。
低山は登山道以外にも、作業道などの紛らわしい道が多いから、かえって遭難しやすいと聞きますが、今回の登山で思い知らされました。
ちなみに上画像では、直進が正しいコースです。
15:20 下山
無事に駐車場まで戻ってこられました。
今回は少し寝不足気味で登山に行ったこともあり、食欲もあまりなかったので、ほとんど休憩は取りませんでした。なので今回のコースタイムは休憩なしの時間だと思った方が良いです。
おわりに
今回はYAMAPがなかったら、大変な目に遭っていたと思います。はじめての方には、とても迷いやすい山です。滑落などの危険性はほとんどない安全な里山ではありますが、その分、道のような所がいくつかあるし、目印のピンクテープの距離も離れています。地図やYAMAP無しで初心者が行くことはあまりオススメできません。
山自体は、里山という感じだし、低山にしては登山道が長いので初心者でも楽しめると思います。