小屋暮らしの水道手段

こんばんは、一城ひとまです。

突然ですが、生きるために最も大切なものはなんだと思いますか?



それは水です!(空気は除く)

写真は、観光で行った新潟県清津峡付近の川


古代文明も大河沿いに起こっています。

小屋暮らしでも、もっとも大事なのは水だと思う。

そこで自分の土地でも、水の確保をしようと考えた。





小屋暮らしの水の確保で考えられる手段を挙げてみよう。



◆小屋暮らしの水道手段

(1)水道管工事

(2)井戸掘り

(3)製水機(空気から水を作る機械)

(4)雨水タンク

(5)河川から給水


以上がざっと考えられる。それでは一つ一つ検討してみよう。





(1)水道管工事 案



自分が購入した土地は、地下に水道管が通っているという話を聞いて買ったのだけど、なんと! 最近になって水道管がギリ通っていないことが判明。



土地の最も高台に水道施設があるのだけど、以前はこれが廃止された施設だと思っていた。YouTubeでもそう紹介したのだけど、最近になり水道業者の方に確認したところ、この施設は減圧のための施設らしく今でも使われているとのこと。


そしてこの減圧施設が自分の土地と隣接しているから、てっきり水道管が通っていると、不動産屋の方も思い込んでいたようだ。



だが、水道管の位置を図面で確認すると、自分の土地とは反対側に管が伸びていることが判明。



つまり、水道管は他人の山林の土地を通っているのだ。

これは面倒なことになった。水道工事を行うためには、他人の許可を取らなくちゃならないうえに、水道管から山小屋までの距離が相当離れている。



直線距離だと急斜面になってしまうので、工事する場合、少し迂回して距離も長くなるらしい。そうなると水道管を延長する距離は50mじゃ効かないと思う。下手したら100mの延長もありえる。当初は、水道工事費予算10万円程度を考えていたので、全然お金が足りない…。いやーまいった、まいった。たまらん。


そこで急遽、水確保のために新たな仕組みを考えることとなった。


それでは、井戸掘りはどうだろうか?






(2)井戸掘り 案




井戸を掘ってもらうことも考え、井戸掘り業者に連絡をしたのだけど、ここでも問題が起きた。自分の山林がある地域は、地下に硬い岩盤が埋まっていることが多く、井戸掘りに適していない可能性が高いとのこと。同じ地域内の温泉施設では、井戸掘りに3000万円かかったそうだ。


もし、地下に岩盤が無く、スムーズに井戸が掘れた場合でも、最低50万円はかかるとのこと。この金額は単純に土を掘るだけの代金。これに、井戸の設置費用や水質検査の費用もかかってくる。色々含めれば、最も上手くいったケースでも、全額100万円近くなってしまうだろう。



その話を聞いて、井戸掘り案は却下した。



悩んだけど、色々ネットで検索したりして調べた結果、次の方法が良い気がしてきた。






(3)製水機(空気から水を作る機械) 案



空気から飲料水が作れる機械が、ここ数年の間にいくつか発売されていたことは知っていた。



昨今の災害の多発で、その存在も一部のメディアでは取り上げられるようになってきた。まだまだメジャーな存在ではないけれど。


ネットで検索すると、3台の製水機が出てきた。



◆代表的な製水機

・エコロブルー ¥426,600

・エアリス  ¥328,000

・泉せせらぎ ¥168,000

(※価格は問い合わせ当時のもの。新型商品や販売店により変動あり。)


それぞれ、製水能力・空気清浄機能の有無、温水の有無などあり、価格で比較することはできない。

そして、この製水機を販売しているメーカーさんに連絡をとってみることにした。



エコロブルー



エコロブルーのメーカーさんからは「早くても来年の納品になってしまう」という返信が来た。残念ながら来年では間に合わない。もう9月の末には引っ越しの予定でいたのだから。





エアリス



エアリス のメーカーさんからは、「9月中旬の納品」という返信。

エアリス は水だけでなく、冷水や熱湯も作れるから便利だと思った。さらに1日に15〜20L(貯水量14L)もの大量の水を作れる。そしてこの機械を購入しようと考えたんだけど、急遽問題点が持ち上がった。それは電気代だ。計算すると1Lの水を作るのに、29円かかる(自己計算)。1日15〜20Lの水を作るとしたら、1日使用しただけでも、約500円もかかってしまう…。企業のオフィスならともかく、小屋暮らしにはこの出費は痛い。それに大型機械ゆえに、交換用フィルターもそこそこ高値。そこでエアリス は見送ることにした。

ちなみにエアリス は近日、新型がリリースされるそう。







泉せせらぎ



最後に、泉せせらぎのメーカーさんに連絡をとった。

泉せせらぎは上記の2台に比べると、小型だ。温水機能や空気清浄機能が付いていない分、安価でもある。

1日の製水量は4L。その時の環境や条件にもよるけど、1Lの水を作るのに24円。1日約100円。一ヶ月で3000円。やや痛い出費だけど、どうせ湿気の多い山小屋だから、除湿機を使っても一ヶ月1000円くらいはかかるだろう。それなら、水も作れる泉せせらぎを、飲料水も作れる除湿機と思えばそこまで高い買い物ではないかもしれない。



そこで、泉せせらぎを購入することにした。少しでも早く納品されるカラーを尋ねてみたら、

「白(ホワイトパール)なら、8月末には納品できる」というお返事。それなら十分引っ越しに間に合う。こうして、製水機は泉せせらぎに決め、振り込みも済ませた。現在、納品待ち。ブログを書いている今頃は製造されていることだろう。


こうして飲料水の確保は決まった。しかし1日4Lでは飲料用がせいぜい。他にも洗濯・シャワー・掃除とまだまだ生活用に水が必要になる。

そこで考えたのが、やはりお決まりの雨水。






(4)雨水タンク 案

参考商品「ホームダム」




参考商品「タマローリータンク」



小屋の屋根に雨樋をDIYして、さらにその雨樋に雨水タンクを接続させる計画。これは小屋暮らしにはかなり適している方法だと思うので、当然取り付ける予定。



ただ今だに雨樋を取り付ける屋根下の塗装すら終わっていないので、まずはそこから。



雨樋さえ取り付けられれば、後はタンクを設置するだけだし、水の確保量が足りなかったら、後でタンクを増設することも可能。



自治体によっては雨水タンク設置に助成金が出る市町村もあるらしいけれど、群馬県ではまだまだ少ないため、自分の地域は助成金は出ない。残念…。






(5)河川から給水 案



自分の土地から道路を挟んで反対側、35~40mのところに小さな河川が流れている。なので河川から給水する方法は、入植当初に考えた案なんだけど、問題点があったのだ。それは自分の土地から河川まで、それなりの勾配があり、電動ポンプでも繋げなければ水を引くことはできないと思った。それでこの案は一旦お蔵入りにしたんだけど、水道管工事ができない今となれば話は別だ。

小屋から道路を挟んで反対側にある河川



道路を挟むためポンプホースを設置することはできないけれど、一輪車に水タンクを入れて、水を汲みに行くくらいはできる。それにネット検索していたら、「勾配のある場所で40mの水を引く手動ポンプ」の存在を知った。

それがこちらだ。





【忍法!忍にん・エコセット(手動水ポンプ)】




こちらの商品のメーカーさんにも、連絡をとってみた。



河川から土地までの間に道路を挟むから、延長のロングホースを恒久設置するのは何かあったら危険。だから河川から道路の直前まで延長ホースを設置しておいて、給水する時だけポンプを取り付けたらどうだろうというアドバイスまで頂いた。それならわざわざ毎回河川まで移動しなくて済む。



↑上記の手動ポンプ商品は、見積もりを出して頂いた。ただ、高額商品のため現在検討中。








さらには、ドリルポンプという格安の珍しいポンプも発見!






新潟精機ドリルポンプ。こんな…高さまで水を揚げられるとは…。


本当に様々な用途に応じた製品が発売されていることに驚き!

世界の広さを知る。




今回、水道手段を色々調べた結果、これまで自分がいかに水確保について無知だったかが思い知らされた。サバイバル情報弱者であった…。

でも、色々な手段や道具があることを知って、工夫次第で小屋暮らしも快適化できるかもしれないという可能性を感じることができた。






以上が、水の確保で検討した方法。

小屋から100mくらいの距離にある小滝。恥を捨てればシャワーに使えそう(ジョーク)。






色々と水の確保手段を検討した結果、

結論としては、

飲料水=製水機「泉せせらぎ」使用

生活水=雨水タンク、河川からの給水

という方法でゆこうと思う。

小屋暮らしを本格的に始めるのは、現在の賃貸の契約が切れる10月1日から。

それまでに給水設備を整えることにしようか。






追記:このブログ記事を書いてから間も無く、やはり水道管が土地内にあるということで、役場の方に試掘していただきました。

結局、所有地内からは水道管を見つけられなかったのですが、隣地の水道減圧施設からでも、割と安価で水道を引くことができることを知り、そちらに舵を切り直しました。

注文済みだった、製水機は直後にキャンセルを申し入れました。製水機の機能を体験できなかったのは、残念ですが…。






おわり

タイトルとURLをコピーしました